木枯の上生菓子

 

木枯とは冬の到来を告げる強い北風のことです。その名の通り草木を枯らし、木の葉を吹き落とし、天地を荒涼とした冬の景色に塗り替えていきます。お菓子の意匠としては、枯れ色に染めた煉切やこなしを葉の形にかたどり、木型で葉脈を付け、二つ折りにして餡を包んだものが一般的です。朽ちた葉っぱの風合いを出すために、焼き目をつけて焦がしたり、小豆を練り込んで斑状にしたり、辺縁を一部欠けさせたりと様々な工夫が凝らされます。