「里の菊(さとのきく)」餡菓子:塩野
小豆こし餡、薯蕷餡、玉子餡の三種類の餡をそれぞれ丸め、専用の刃つき器具で正確に三等分します。それら三種の餡をひとつに合わせ、布巾でつまみ、茶巾絞り仕立てにしたお菓子です。
小豆のコク、つくね芋の香り、卵のまろやかさなど、それぞれの素材の風味がお互いにとけ合いながら、調和のとれた見事な甘味が奏でられていました。
里の菊とは、里の野原に楚々と咲いている野菊でしょうか、それとも里で栽培されている色鮮やかな菊でしょうか?
黄色、白、小豆色の三色は単純に黄菊、白菊に紫菊と解釈できますが、他にもいろいろな山里の秋の風景が浮かんできます。