「友禅菊(ゆうぜんぎく)」煉切製:秋色庵大坂家
緑色にぼかし染めた小豆煉切で黄身餡を包み、菊の葉を彫り込んだ木型で押し抜き、その上に木型でかたどった菊花を二輪添えたお菓子です。
友禅菊はいかにも日本的な優雅な和名が付いていますが、原産地は北アメリカです。日本には明治時代半ばに入ってきて野生化しています。
晩夏から秋にかけて、小ぶりの花を次から次へとたくさん咲かせます。花色は白、紫、赤、ピンクなどがあり、また、一重や八重咲き、半八重咲きなどもあり多彩です。
花の名前は、あでやかに咲く様子を色鮮やかな友禅染に見立て、牧野富太郎博士によって名付けられたと言われています。
お菓子の葉は丸みを帯びた感じですが、実際の友禅菊は細長い葉っぱのものが多いようです。
「若者に負けぬ元気」「老いてもご機嫌」という花言葉も痛快でいいですね。