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秋宵(豊島屋)

「秋宵 (しゅうしょう) 」錦玉・羊羹製:豊島屋 

うさぎが餅つきをしている満月や、三日月、上南羹製の雲を錦玉の中に配し、黒羊羹の台の上にのせた棹物菓子です。

 

三日月が徐々に満ちて満月となり、また再び少しずつ欠けて三日月にもどり、新月となり、また再び満月に向かって満ちてゆく周期性を感じる意匠になっています。 

 

黄色いのが満月、白いのが新月を表しているように見えますが、うさぎさんはいずれの月でも一生懸命、餅をつき続けています。 

 

旧暦の8月15日の夜は十五夜と呼ばれ、この日の月がいわゆる「中秋の名月」で、お月見をするのがならわしとなっています。

 

秋の月見は、春のお花見と並んで、日本の美しい四季を愛でる大切な行事です。 そんな恒例行事にちなんだ楽しいお菓子ですね。 

 

満月がたくさんあるので、さっそく切り分けてみましょう。

 

 

こちらは黄色い満月。きめ細やかな上南羹で表現された棚引く雲が、面紗のように美しいですね。 

 

細い前脚で竪杵を持って一心についている姿がいじらしいです。

 

 

場所によって、二つの三日月の配置を微妙に変化させています。 

 

 

磨き抜かれた錦玉の透明感が素晴らしいですね。 

 

 

こちらは白い新月で、三日月と縦列になっています。二つの三日月は向き合っています。 

 

一年で一番美しいといわれる名月を眺めながら、いただく和菓子は格別でしょうね。 

 

菓銘と包装紙も素敵です。