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夕月夜(いづみや)

「夕月夜(ゆうづきよ)」錦玉・羊羹製:いづみや 

黄色く染めた餡をまるめ月に見立て、羊羹と透明な錦玉の中に閉じ込め、雲に見立てた淡雪羹を添えたお菓子です。

 

錦玉を流し固める際に、あえてシワやひだをつけた防水紙の上に流し、錦玉の表面にそのひだ模様が出るように工夫されています。 

 

 

夕月夜とは、夕方、西空に現われ、夜半には没する月の夜のことで、俳句の世界では秋の季語になっています。 

 

宵の間だけ出ている月明かりの儚さやおぼつかなさが見事に表現された逸品ですね。 

 

西洋では、月は一種の魔力を持った存在として恐れられてきましたが、日本や中国などの東洋諸国では、月は美しいものとして昔から愛でる習慣がありました。 

 

満月が美しいのは勿論のこと、上弦の月、下弦の月といった半分の月や三日月などにも趣を感じ、また、少しずつ欠けていく月にも立待月、居待月、臥待月、更待月などと命名しその風情を味わい尽くします。 

 

日本では月に対してもこれだけ細やかな感性を持っているわけですから、このような繊細な美しいお菓子が生まれてくるのも不思議ではないですよね!