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あきくさ(鶴屋吉信)

「あきくさ」きんとん製:鶴屋吉信 

緑色に染めたそぼろを小豆つぶ餡のまわりに植え付け、所々に、黄色と白に染め分けたさらに細かいそぼろを添え、女郎花(おみなえし)を写したお菓子です。 

 

 

女郎花は、山野のいたるところに自生し、丈は1メートルほどになります。細長い茎をもち、茎の上部に粒状の黄色い小花をたくさんつけます。 

 

風になよなよとそよぐ様子はいかにも女性的で、日本文学でもしばしば女性に見立てられています。 

 

ひとつひとつの花の美しさを愛でるというより、その姿と風情を楽しむ花ですね。 

 

現代では女郎(じょろう)はあまり良い意味で使われませんが、かつては 「美しい人」という意味をもち、貴族の令嬢・令夫人を称する、敬語の一種だったそうです。 

 

おもしろいことに、女郎花に対し、男郎花(おとこえし)という名前の花もあって、同じオミナエシ科の花ですが、こちらは白花で、同じ時期に同じような花を咲かせます。 

 

このお菓子の黄色と白は女郎花と男郎花の両方を表しているのかも知れませんね。