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五月雨(菊家)

「五月雨(さみだれ)」煉切製:菊家 

青紫色と白、黄色に染め分けた煉切で小豆こし餡を包み、蛇の目傘(じゃのめがさ)をかたどった木型で押し抜き、錦玉製の雨粒を散らしたお菓子です。 

 

「五月雨」を主題にして、先日は燕と紅花を写したお菓子を紹介しましたが、今回は蛇の目傘の登場です。

 

同じテーマでも、職人さんによって描く世界は千差万別。予期しない意匠を見つけて「おぉ〜」と唸るのも上生菓子の醍醐味ですね。 

 

蛇の目とは、同心円を基調にした模様で、ヘビの目から名づけられました。開くと、この蛇の目の文様の表れる和傘のことを蛇の目傘といいます。 

 

今回の蛇の目は、紫陽花色を基調に、白い円との対比がすっきりした素敵なデザインです。

 

和菓子で表現する傘は、やはり洋傘よりも和傘が合いますね。木や紙など、自然の素材を使って作られているだけあって、日本の梅雨の風景にうまく溶け込みます。 

 

今ではなかなかさす機会はないですが、和装でおでかけの時には粋に蛇の目を携えたいものですね。