杏(鶴屋八幡)

「杏(あんず)」餅皮製:鶴屋八幡 

橙色に染めた餅皮で白餡を包み丸め、ヘラで筋を入れ、木の枝に付いていた部分をくぼませてふっくら熟したアンズの実を写しています。

 

アンズといえば俳句では夏の季語になります。「杏」「杏子」「唐桃(からもも)」 と言う書き方もします。 

 

アンズは春に紅の花が咲き、六、七月頃、梅より少し大きい橙色の実をつけます。甘酸っぱく、生で食べられるほか、ジャムや缶詰にも加工されます。 

 

その昔、古代中国に大変な名医がいて、貧乏人からはお金を取らず、杏の種を患者に分け与え、それを植えさせていたそうです。

 

杏の種は「杏仁(きょうにん)」と呼ばれ、風邪や咳、喘息、利尿、浮腫の生薬として、用いられていました。 

              

こんなわけで、中国には、あちこちに薬草園としての杏林(きょうりん)ができ、やがて、杏林と言うのが名医の尊称になったといいます。