「鯉のぼり(こいのぼり)」煉切製:一炉庵
吹き流しと真鯉(まごい)、緋鯉(ひごい)をひとつに合わせ、かたどった木型で押し抜き、鯉のぼりを写したお菓子です。
やねよりたかい こいのぼり
おおきいまごいは おとうさん
ちいさいひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる
(「こいのぼり」作詞:近藤宮子、作曲:小出浩平 )
こいのぼりを見ると、思わず口ずさんでしまいますね。
私が子供の頃は、どの家も庭先にこいのぼりを揚げていましたが、今ではお年寄りと猫しかいない過疎の島になってしまい、ほとんど見なくなりました。
あちこちで、カラフルな鯉の吹き流しが空を賑わしている様子は、とても誇らしく、ワクワクする光景でした。
あの家の竿(さお)が島で一番高いとか、誰々の家には鯉が5匹も掲げてあるとか、あの地区の鯉の胴体には金太郎がしがみついているといった噂を耳にする度に友人たちと見に行ったものです。
あの頃は島の産業が最盛期で、大人たちはよく働き、子供たちはよく遊び、日々活気に満ちた輝くような毎日を送っていました。
このお菓子を食べながら、ふとそんな想い出がよみがえります。