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やぶ椿(栗山)

「やぶ椿(やぶつばき)」求肥製:栗山 

求肥で餡を包み丸め、透ける程薄い紅色の羊羹の膜を被せ、中央に煉切製の筒状の花芯を添えたお菓子です。 

 

この薄い羊羹膜の芸術的なひだの見事なこと! 

 

 

薮椿(やぶつばき)は日本特産の野生の椿で、一般に「椿」といったらこの薮椿を指します。海岸や山地に自生し、春に赤い5弁の花を咲かせます。これをもとに園芸品種の多くが作られました。

 

「古事記」では”都婆岐(つばき)”、「日本書記」には”海石榴(つばき)”の字で登場します。”椿”の字は「万葉集」で初めて登場します。

 

「つばき」の読み方の由来には諸説あります。 

 

1.葉っぱが輝くような光沢があるという意味の古語「艶葉木(つやばき)」から。 

2.葉に厚みがある意味の「厚葉木(あつばき)」から。 

3.強い葉っぱの木の意味の「強葉木(つわばき)」から。 

4.落ちた花が、刀の鍔(つば)に似ており、「鍔木(つばき)」の名から。 

5.朝鮮名の「冬柏(つくばく)」の名から。 

など

 

いずれにせよ、冷たい潮風に吹かれながらも、つつましく咲いている椿の姿は、日本の海辺の風景によく似合っていますね。