「老松（おいまつ）」きんとん製：森八
これは、いい意味で期待を裏切られたお菓子です。
松を表現した上生といえば、その常盤緑（ときわみどり）がウリですが、このお菓子はなぜか枯れ色です。いくら老松といえども、枯れてしまって緑がないのでは、おめでたい新年にはふさわしくないだろうと、いぶかりながら黒文字で切ると、なんと、中から鮮やかな緑色が出現！
中は、森八特製の草小倉餡で、白小豆と、香り豊かな春ヨモギを炊き合わせたものです。これには、やられましたね！
見た目は老い果てながらも、内にはまだ活力を秘め、息長く延々と生きながらえているという、まさしく老松の風格を見事に表現しています。