「ジャズ羊羹(じゃずようかん)」羊羹製:CREEKS.
一昼夜ワインに漬け込んだ干しいちじくの入った黒糖羊羹の上に白餡の羊羹をのせ、表面に「刷り込み」と呼ばれる伝統技法を用いてピアノの鍵盤を描いたお菓子です。
和菓子職人さんがひとつひとつ手作りで仕上げるため、製造時間は一般的な羊羹の約2倍もかかるという貴重な逸品です。
まずは、このお菓子のポイントでもある「刷り込み」技法について説明します。
「渋紙」と言われる耐水性のある紙に細工用ナイフで鍵盤の図案を切り抜きます。その紙を羊羹の上に押し当て、炭末色素で黒く染めた生地を起し金ですくいとり、紙の上からこすり付けるように引くと、図案が羊羹に写しとられるという仕組みです。
刷り込みで描かれた鍵盤の輪郭は少し盛り上がっていて、漆塗りのような高貴な輝きを放っています。
「和菓子の代名詞である “羊羹” をコーヒーやワインにも合うスイーツに仕立てる」というコンセプトで九州の湯布院にあるCREEKS.(クリークス)というカフェが試行錯誤しながら10ヶ月もかけて創作したお菓子です。
和菓子狂で、なおかつピアノマニアの私にとってはまさに垂涎のお菓子ですね。
沖縄県産の黒糖の豊かな風味と濃厚な甘さ、それにいちじく特有のプツプツした食感が楽しめる素晴らしい一品でした。
ジャズではなく、クラシックですが、私のピアノ演奏をYouTubeで発表しています。お時間のある時にこちらもご覧いただければ嬉しいです。
salondechopin (https://www.youtube.com/channel/UCz74iVOsjq6pb6OzZyz-4Ow)